実の親が育てられない新生児を、戸籍上も実子となる特別養子縁組を前提に出産直後から里親が引き取って育てる「赤ちゃん縁組」(新生児里親委託)について、福岡県が全国に先駆けてマニュアルを策定したところ、国や各地の自治体から問い合わせが相次いでいます。県は県民の理解を深めようと「赤ちゃん縁組推進フォーラム」を7月10日午後1時半から、春日市原町3丁目のクローバープラザのクローバーホールで開きます。

 「赤ちゃん縁組」は予期しない妊娠をした女性や関係者から市町村や児童相談所が相談を受け、児相職員が実親と面会。特別養子縁組の意思を確認できれば、養育を望む里親とマッチングをします。県が策定したマニュアルは児童相談所向けで、先進地・愛知県の取り組みを参考に、医療機関・実親・里親用の依頼書や説明書の様式▽出産予定日や出産費用、実親と家族の意思などを確認するチェック票▽Q&A集-などを盛り込んでいます。

 西日本新聞が12日付朝刊で記事を掲載したところ、担当の県児童家庭課には県内の複数自治体のほか、厚生労働省、関東や中国地方の自治体から「参考にしたい」と問い合わせが次々と寄せられた。赤ちゃん縁組は児童虐待や新生児遺棄の防止にもつながり、担当者は「各地の自治体とも連携して取り組みを進めたい」と話します。

 推進フォーラムでは、愛知県で30年以上にわたって赤ちゃん縁組を続けてきた社会福祉士の矢満田篤二(やまんたとくじ)さんと、元同県刈谷児童相談センター長の萬屋(よろずや)育子さんが「赤ちゃん縁組とは~子ども虐待による死亡事例を踏まえ」と題して講演。何らかの事情で実の親が育てることができない子どもの現状や里親制度、赤ちゃん縁組の概要や実態などについて語ります。

 入場無料で、誰でも参加可能で、当日参加も可能だが、28日までに申し込んだ人から先着順。託児希望の場合は事前申し込みが必要。

問い合わせは、県児童家庭課児童福祉係(092-643-3256)